それでは、入室いたします。まずは「玄関の間」。
第一期に作品が設置された表の間は、渡部家住宅の<表の顔>。太陽がサンサンとふりそそぐ家の南側に面しています。井出さんの銅版画は雁皮紙という紙に刷られているのですが、これがとても薄くて、なめらかな艶と張りを持つ美しい和紙なのです。だからなのかお日様の光ととても相性がいいらしい。やわらかに、とても自然に陽の光を反射させてくれています。 向かって右手、北側の襖がこちら(2)。解き放たれるような開放感と力強さが同時に感じられるダイナミックな作品。(よねだ) 2009年3月末より、いよいよ公開! 「 井出創太郎 渡部家住宅 ーその光と記憶 第三期」詳細はこちらから… #
by watanabekejyutaku
| 2008-10-12 21:28
| 井出創太郎作品集
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by watanabekejyutaku
| 2008-10-09 20:55
| 井出創太郎作品集
さて。
これからしばらくは、「渡部家住宅ーその光と記憶」第一期での井出さんの作品をご紹介していこうと思います。まずは… じゃじゃーん! 高く組まれた見事な梁のある土間(内庭)の、あがりがまち(玄関の上がり口)をあがってすぐ。内玄関の襖がみなさまをお出迎えします。翼を広げた鳥?それとも海水に広がる藻草?眺めているといろんな風に見えてくる、この不思議な形象は、実は(本物の!)巨大なシュロの葉を象った版によって描かれたもの。(よねだ) 2009年3月末より、いよいよ公開! 「 井出創太郎 渡部家住宅 ーその光と記憶 第三期」詳細はこちらから… #
by watanabekejyutaku
| 2008-10-09 19:43
| 井出創太郎作品集
ひとまず。こちらが、このプロジェクトの首謀者かつアーティストの井出創太郎さん。お話していると温和でゆったり、ソフトな印象…が。第一期、第二期と作品を拝見…、いえいえ、作品を<体験>するうちに、アーティストの底力を見せつけられたような気がしてきました。熱い作家であることは間違いありません。
「アートを<体験>」…って、いったいどういうこと?と思われる方もいらっしゃるでしょうから、少しご説明を。こちらが、今回のプロジェクトの舞台になっている重要文化財渡部家住宅。松山市の郊外、遍路道を下った三坂峠の麓の町に建つ古民家です。初代当主は江戸末期に松山藩から苗字帯刀を許されていた庄屋でした。一見、代官所を思わせるような門構えなど、当時の村のなかで渡部家住宅がいかに威風堂々としていたかは想像に難くありません。 そんな歴史をはらむこの家屋の、すべての襖、すべての障子を井出さんの銅版画で表装してしまおう…というのが今回の試み。とは言っても、いわゆるインテリアとして愛でるための襖絵とはちょっと趣が違って、井出さんは「家屋の一部として作品をすべりこませる」と表現されています。表装済みの銅版画がはめこまれることによって、家屋の空間そのものが作品として出現する、そんな感じでしょうか。そういえば、井出さんの作品は家屋の中に在って、家屋と同じ深さで息をしているようです。この不思議でここちよい一体感を是非、多くの方に味わっていただきたいものです。(よねだ) ■井出創太郎 略歴 愛知県在住。1966年東京生まれ。愛知県立芸術大学大学院美術研究科。1987年より銅版画を制作。1994年「現代の版画」(渋谷区立松濤美術館)、1997年「版/写すこと/の試み」(富山県立近代美術館)など、シート状の銅版画を発表。その後、1999年、神谷伝兵衛稲毛別邸(千葉県稲毛市)において、家屋に襖の形式で銅版画の中へ入れ込む作品へと展開。以後、銅版の居場所を巡る試みとして、取り壊しの決まったふたつの町屋<旅篭町町屋プロジェクト>(東京都千代田区外神田)、piacer d' amor bush 浅井宅(東京都千代田区外神田)での作品を経て、2001年、井出創太郎「相倉/その光と襖」展(世界遺産合掌造集落相倉旧山崎家/富山県南砺市)に至る。2003年、湘南に建つ築百年を超す家屋を舞台に、初めてユニットとして展覧会を開催(井出創太郎「棲み家/その光と闇」+高浜利也「Enoshima Project」)。2006年、愛媛県松山市渡部家住宅(重要文化財)、越後妻有トリエンナーレ参加(再び、高浜氏とのユニットで空き家再生を試みる)。2007年、COLOURS OF EHIME (愛媛県立美術館)現在、愛知県立芸術大学美術学部美術学科准教授。 2009年3月末より、いよいよ公開! 「 井出創太郎 渡部家住宅 ーその光と記憶 第三期」詳細はこちらから… #
by watanabekejyutaku
| 2008-10-05 02:48
| はじめに...
愛知県在住の銅版画家・井出創太郎さんが、松山市東方町に佇む重要文化財渡部家住宅を舞台に繰り広げるアートプロジェクト「渡部家住宅ーその光と記憶」展。2006年より三期計画で実施されてきたこのプロジェクトですが、次回2009年3月末から、いよいよ第三期・最終章が始ります。約140年の記憶をはらむ古民家とアートが完全な形でひとつになります。会期中行われる予定のサブイベントも、すばらしい演目を計画中です。こちらのブログでは、われわれ地元実行委員のめんめんが展覧会開催までのレポートを掲載していく予定です。今後も是非、お立ちより下さい。
第一週2009年 3月21日(土)22日(日)23日(月) 第二週2009年 3月28日(土)29日(日) 第三週2009年 4月4日(土) 5日(日) 第四週2009年 4月11日(土)12日(日) 【夜間公開】 ☆3/28(土)、4/4(土)、4/11(土)18:00〜20:00は夜間公開と題して、夜の渡部家住宅展を公開します。夜の闇の中、行灯の灯を手にご観覧いただきます。 【賛助出品】 渡部家住宅蔵にて、写真家・北村徹さんが撮影した、本展の写真をスライド映像にして、常時上映します。静謐かつ迫力の量感で作品空間をとらえたすばらしい写真の数々。ご高覧下さい。また、本展実行委員長でかつ、版画家の近藤英樹さんも出展。近藤さんは久万高原町出身。普段は植物をモチーフに生命の連鎖やそのかすかなうごめきをとらえた清々しいリトグラフを作られています。今回は、立体に形を変えたモチーフたちが住宅のどこかで息を潜めて皆様のご来場をお待ちしています。 【サブイベント情報】 本展では、毎回多彩なゲストをお呼びして、音楽演奏、狂言やダンス、人形芝居の公演などを開催してきました。前回、前々回からのレギュラー出演者に加え、今年は日本の伝統芸能の分野から実力派若手アーティストをお呼びします。詳細はこちらをご覧下さい。 出演者:黒拍子(創作芸能/和太鼓)、中村仁樹(尺八奏者)、山田幹子(チェロ奏者) 開催時間:am.10:00〜pm.4:00 入 場 料:当日500円(前売400円) 小中高生無料 住 所:松山市東方町甲1238-1 重要文化財・渡部家住宅 tel:089-963-0005(開催日のみ) 重要文化財渡部家住宅HP:http://www4.ocn.ne.jp/~watana1/ <お車でお越しの場合> ・松山駅より約30分 <バスでお越しの場合> ・伊予鉄バス丹波線「森松駅」より約12分→「恵原」または「横道」下車 徒歩10分 ・伊予鉄バスこどもの城線「松山市駅」3番乗り場より約40分→「西野」下車 徒歩20分 #
by watanabekejyutaku
| 2008-09-26 13:24
| 第三期概要
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